流れが逆を向いた時

数ヶ月掛けて某大手商社と中堅メーカーを巻き込んだビジネスがようやく実を結びそうだった。午前中の商談から提案に対する１００％に近い返答が返ってきたので、後はドイツのメーカーをどうやってもっていくか、そんな事を考えてながら歩いていたら、渋谷の駅で道場の先輩であったSコンさんとばったり逢った、数ヶ月ぶりだったけど、今は格闘技に集中されているようで、一見にして体つきが違いがわかった。おそろしく強くなられているのだろう。久しぶりにスパーで挑んでみたいなって思ったが、すごい事になってしまうだろう。サーフィンと軽いウェイトしかしていない。

事務所に戻ったら、突然、BOSSが言った。

「FIRE　AGAIN」

え？？


提案している該当生産拠点が火事？で半壊？


逆に笑ける、数ヶ月かけて、やっと、ここまでもってきたのにな～、


前にも別件で火事はあった、確実に事故ではない気がするな。


どうしようもないので、とりあえず、飲むしかね～という事で一人で哀愁漂わせて飲みまくった。

一人で飲むと話相手がいないので、自然と思索にふける事になる。

投資の師匠（こちらが勝手に思っているだけだが）相場は読みが外れて逆に流れる事は多々ある。

そこでどれだけクールになれるかが勝負なんだと常々言われている。逆ザヤになったと時に冷静に相

場に望み致命傷を負わないようにロス・カット、次の勝負に備える。致命傷を負わなければそれは負け

ではない。

サブプライムAの価格が再び１４台、長期米国債金利の上昇、G７での時価会計の１００日間の停止（こ

れは露骨だが）　金融恐慌の入り口、冷静に相場を理解して、資金を動かせる人にとっては

チャンスのなにものでもないだろう。　ピンチはチャンス。まだ致命傷は負っちゃいない。

６杯ぐらい目あたりから急速にポジティブになってきた。

ビジネスだけじゃなく、すべてこれから巻き返して見せると決意して、次の店に旅立った。

街頭のスクリーンから綺麗なアナウンサーが自殺してしまったニュースが流れていた。

なぜか胸に響いた。キレイな人だからかな？　昔、自殺しちまった後輩を思い出した、助けてやれなか

った。今の俺なら守ってやれたのかな？　もどかしい。

とりあえず、週末はみんなでサーフトリップ、ガツガツ行くか。